『ライブイン茅ヶ崎』『の・ようなもの』

ぴあフィルムフェスティバルで森田芳光監督が自主制作映画時代につくった伝説の作品『水蒸気急行』(1976年)と『ライブイン茅ヶ崎』(1978年)を観た。私は『の・ようなもの』中毒者なので『の・ようなもの』DVDが出るというニュースが聞けてうれしかった。

大友克洋によるデザインの『ライブイン茅ヶ崎』チラシ。森田監督は新宿の喫茶店「カトレア」に大友克洋を呼び出して直談判してノーギャラでお願いしたそうです。 で、突然だけど、私としては森田芳光監督作品ベスト10を挙げるなら、の・ようなもの、おいしい結婚、家族ゲーム、 ピンクカット・太く愛して深く愛して 、間宮兄弟、黒い家、阿修羅のごとく、模倣犯、シブがき隊・ボーイズ&ガールズ、メインテーマ、かなと思います。
≪ネタバレあり≫
『の・ようなもの』は奇跡的な超傑作です!!!20歳くらいのとき初めて観て以来繰り返し観てるけど、これといって発展しない友情のナチュラルで笑える描写がたまらないです。お風呂の中の伊藤克信「みんなおかしいですね」尾藤イサオ「おかしいのはお前なんだよ。だって俺たちみんなチンポの長さだって…」のあたりのやりとりなんてもう不思議なくらい自然で可笑しくて何十回見てもまじで心温まります。志ん米あにさんが真打に昇進する時なんかは自分のことのようにうれしくなってしまうし。志ん魚が近い将来何かやってくれそうで大物になりそうな感じもするけど、ダメなままの気もするし。そのあたりの危うさやせつなさ悲しさが笑いと引き立てあうバランスが筆舌に尽くしがたい。『ライブイン茅ヶ崎』から短期間に、よくここまで進化したものだと思います。このときの森田監督は、何か神がかったものがとりついていたとしか思えないパーフェクトすぎるセンスを見せてくれていて、今でも全然古さを感じさせません。『おいしい結婚』は、やはり『の・ようなもの』と同じで、何気ない友情の自然な描かれ方が好きです。橋爪功が「やめようぜ幸せなんかでもの語るの、俺たち男なんだからさぁ」というあたりなんか超笑えるし。 『の・ようなもの』の登場人物はもう全員好き。志ん米あにさんなんかもう私の「心のあにさん」ですからまじで。
コメント
デメリンさんが森田芳光ファンだということは前にうかがっていましたが、半端ではないことがよ~くわかりました^^;
実を言えばわたしは80年代は日本映画を敬遠していたので、初期の森田作品をかなり見落としています。『家族ゲーム』などもテレビでしか観ていないし…。情けないことにデメリンさんが挙げた10本中5本しか観ていないのです。
最新作の『間宮兄弟』での佐々木蔵之介と塚地武雄の関係も、「兄弟愛」というより「友情」という言葉のほうがふさわしいかもしれませんね。
投稿者: メチャ | 2006年08月25日 11:18
≫メチャさま
コメントありがとうございます。
>最新作の『間宮兄弟』での佐々木蔵之介と塚地武雄の関係も、「兄弟愛」というより「友情」という言葉のほうがふさわしいかもしれませんね。
そーなのかもしれませんね。『の・ようなもの』のロケ地も出てきたりして、なかなかかわいい感じの映画でした。『間宮兄弟』は初日に観たので舞台挨拶の時質問コーナーがあったんで「どうして伊藤克信さんは使わなかったんですか?」と聞こうかなと思ったけど、新作の舞台挨拶で気持ちが未来に向かってる感じの時に、過去の作品に関連した質問をするのも申し訳ないので、なんとなく遠慮しときました(笑)。
投稿者: デメリン | 2006年08月26日 02:05
私は何と言っても「ときめきに死す」です。空気感をはじめて映像に写しとった傑作だと思います。
投稿者: ジュリーマニア | 2007年05月08日 02:29